2015.04.30 Thursday

今日借りた本

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    先日の「奇面館の殺人」を読んだ後、自分がこれからどんなものを読んでいこうかとちょっと考えた。娯楽の読書もいいけれど、そうじゃない読書についても考えたくなった。そして前から読みたかった本を図書館の予約システムで予約しなおした。

    「思い出のマーニー」(上・下)(ジョーン・ロビンソン)
     主人公アンナとマーニーがどう出会うのか。
     マーニーはだれなのか。
     大人が子供のために書いた物語。
     知りたくなった、読みたなった。


    2015.04.27 Monday

    綾辻行人「奇面館の殺人」を読みました。

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      綾辻行人著
      「奇面館の殺人」
      講談社ノベルズ

      久しぶりの館シリーズ。
      文庫化になったことを知り、図書館でノベルズを借りる。
      ノベルズは多くの人が読んだ歴史が詰まっていて、角は取れ、側面には手垢がついていた。

      読み始めて、主人公の探偵が過去の館について語る場面があった。
      そこではっとして巻末を見ると「びっくり館の殺人」というのを読んでいないことに気がついた。
      図書館のサイトで予約。

      久しぶりの館シリーズ、読み終わってこんなに推理の部分が長かったか?と少し呆れる。
      今回は一人しか死ななかったので、それについて延々推理する。
      そうなるとやはり最後の辺りのページをぱらぱらのぞいてみたくなる。
      そういえば過去もそうしていたような気がする。
      ちょっと突飛な真相にも低音気味。
      とはいえ途中は結構夢中に読んだから、その時間は楽しかった。
      あと少しでこのシリーズも終わるらしい。


      2015.04.26 Sunday

      吉村昭「桜田門外ノ変」を読みました。

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        吉村昭著
        「桜田門外ノ変(上・下)」
        新潮文庫

        以前水戸におばが住んでいて「水戸にはおいしいものが何もない」といっていた。
        そのときは冗談だと思っていたけれど、この本を読んでそれはまあ本当のことで、そのことで水戸藩の人たちは苦労と努力をした。痩せた土地でも作れるものを作り、売るための市場を開拓していた。それに官民一体で取り組んだ。
        水戸の人たちはそういう真面目で、知恵を凝らして、努力を重ねる人たちだった。この気質がこの物語全体を貫いている。

        物語の前半は日本の海に外国の船がやってくるあたりから始まる。
        もちろん時代は江戸末期。
        政治ができない将軍に代わって老中たちが政治をする、日本全体的にお金がない、頻発する地震、将軍の後継者問題、外国からの開国の圧力、と日本の国内は問題満載だった。
        その中で今の幕府に不満を持つ藩があちこちに出始める。その内の一つが水戸藩だった。
        水戸藩の藩主徳川斉昭が前半は大活躍。老中たちに自分の意見をぶつけ、不満を露わにし、倹約を実行し、水戸藩の立て直しをする。大変実行力のある人だった。なんといっても御三家の一つ、存在感がある。なぜその水戸藩が追い詰められることになるのか。それが物語の前半。

        桜田門外ノ変は物語の中ではほんの一部。
        物語の後半は事変を実行した脱藩した藩士たちがその後どうしたか、どうなったかということが最後の最後まで書いてある。すべてのお膳立てを計画していたのに、島津藩の裏切りによって生きる道を立たれ絶望の逃亡を繰り返していく。

        吉村昭によって淡々と書き進められるこの物語。
        それぞれの登場人物の気持ちが表現されることはほとんどない。
        ドキュメンタリーのような書き方がふさわしくて、もし感情的に書いていたらとてもじゃないけれど最後まで読めなかったと思う。
        自分たちの意思を通すために水戸藩だけでなく多くの人が自害していく。
        今の日本人には到底真似できない、武士だからこその行動というものがとても多い。

        この物語の中によく赤穂浪士の話が出てくる。吉良上野介のお屋敷に乗り込んで四十七士がかたきを討ったように、水戸藩士たちも井伊直弼を暗殺できないかと考える。屋敷の下調べをするためにスパイまで潜入させるのである。桜田門外ノ変が政治的な事件としてだけ今に残っているのはなぜだろう。歴史の中の悲劇として伝わってもよかったのではないか。
        井伊直弼を完全な悪とできないことになにか理由があるのだろうか。話が政治的すぎたのか。もしかして悲劇はふたついらないということかもしれない。


        2015.04.25 Saturday

        「燕子花と紅白梅」展、行ってきました。

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          青山の根津美術館で
          「尾形光琳300年忌記念特別展
           燕子花(かきつばた)と紅白梅(こうはくばい)
           光琳デザインの秘密」

          を見てきました。
          日本の方はもちろん外国の方も多くいました。

          燕子花図屏風と紅白梅図屏風はどちらも国宝です。
          燕子花の方は根津美術館のもの、紅白梅の方はMOA美術館のものです。
          二つの国宝を一度に見ることはなかなかないよということで、
          イタリア語のご学友に連れて行ってもらいました。

          燕子花の方は尾形光琳40代の作品です。
          紅白梅の方はその20年くらい後の作品です。

          燕子花の屏風はたいへんに大きい。6曲1双、つまり6面の屏風が2枚です。
          相当広い部屋じゃないと2つ並べて置くこともできないし、
          鑑賞もすることもできません。
          きっと遠くに座ってみたんだと思います。
          だから燕子花の花が大きく描いてあります。
          詳しく描いていません。
          遠くで見て花びらの表と裏とか花が重なっているのを色で描き分けている程度です。
          金のバックと花と葉の緑だけで構成されたこの屏風、
          存在感はあるけれどうまいなあという印象はない。
          遠くで見てもらうことだけに勝負をかけた作品、
          これがデザインかもしれない。

          一方、梅の方は2曲1双。
          梅の花は小さい。
          梅の表現はむしろ枝ぶり。
          歳を重ねた梅ほど枝ぶりが複雑で動きがあっておもしろい。
          そして真ん中に流れの激しいうねった川。
          描いたときは銀色がもっと生きていたのか、はたまた元から濁流だったのか。
          梅の幹には苔がたらしこみで表現されている。
          枯れた魅力。
          ただ美しいだけが美じゃない、のか。

          二人でもし自分の部屋に飾るならどちらかという質問。
          ふたりとも燕子花だった。
          20年たったら梅になるかもしれないですね、そうね、というやりとり。
          そう思うと描いた人の気持ち、ちょっぴりわかった。
          そんな展覧会でした。

          5月17日まで。

          2015.04.21 Tuesday

          今日借りた本

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            綾辻行人「奇面館の殺人」
             文庫化されることを知り、ノベルズ版を借りた。
             久しぶりの館シリーズ。
             表紙を開けると、奇面館の平面図が。
             読むの楽しみ。

            なかなか腰痛が治らない。
            早く編みたい。


            2015.04.20 Monday

            静かな時間を感じる。

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              最近うちにいるときにラジオもテレビも消している時間が長くなった。
              最初は静かな時間を空っぽのように感じていた。
              だんだん慣れてきて、時間を感じるのが楽しくなってきた。
              短い人生ときにはこういうのもいいという感覚から、
              ずっとこうでもいいなと思えるようになってきた。
              そのうちずっとこうだといいなと思うかもしれないな。

              本日「桜田門外ノ変」を読み終えた。
              終わった重さ、事件の重さ、死んでいった人たちの重さが重低音のように響いている。

              2015.04.16 Thursday

              ジャンニ・ロダーリ「チポリーノの冒険」を読みました。

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                ジャンニ・ロダーリ著
                「チポリーノの冒険」
                岩波少年文庫

                小さな玉ねぎの少年が自分のお父さんを助けるために冒険に出ます。
                悪い王様たちが庶民を苦しめる世の中。
                だいたいどんな物語か想像できるけれど、童話というのはやっぱり楽しい。

                なんとなく道なりの物語を読んでいて飽きてきた頃、
                100ページ少し手前のあたりで
                サクランボの王子様が「さみしい」という気持ちを始めて抱くシーンがあります。
                子供のさみしい、大人の感じるさみしいいろいろありますが、
                こうして文字にして目に見えるようなさみしさを表現することってなかなかできないんじゃないでしょうか。

                その辺りから物語ががぜんおもしろくなります。
                サクランボの王子がさみしさを感じるのは、
                チポリーノと出会うけれどもう会えなくなるというシーンです。
                一瞬でできた友達を、彼は一瞬で失うのです。
                そしてもう一度会いたくなる。
                この切なさと希望を失わない気持ち。
                恋にも似ている。
                この気持ちに正直に生きられるかどうかでどんな大人になるのか決まるような気がしたんです。

                イタリアの人はさみしさに正直に生きているとつくづく思います。
                夕方の広場は街の人でいっぱいですから。


                2015.04.14 Tuesday

                明日から平常。

                0
                  ぎっくり腰もなんとかなってきた。
                  明日から無事にイタリア語クラスに通えそう。
                  今回は鍼の力にお世話になった。
                  背中だったから見えなかったけど、見えてたら耐えられただろうか。

                  今日は朝からずっとイタリア語の勉強。
                  本当は手紙を一通書きたかったんだけどもう脳みそが動かなかった。

                  今週と来週をまたいで編み物の時間が3つものあるのだけれどまだ何も準備できてない。
                  糸紡ぎだけは肩に影響なさそうなので続けてた。
                  首と、肩と、腰はつながっている、ということを思い知った。

                  2015.04.12 Sunday

                  今日借りた本

                  0
                    今日この武蔵小杉駅には赤いユニフォームの人がぞくぞく。

                    吉村昭「桜田門外ノ変(下)」
                     大河ドラマと同じ時代だから、いろんなことよく分かる。
                     赤鬼・井伊直弼を誰が倒すか。
                     どうやって倒すか。
                     それを水戸藩が成し遂げる。
                     長州藩は遠い地でなにをしていたのだろう。


                    2015.04.10 Friday

                    だんだんわかりかけてきたこと。

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                      最近なにかを見に行くというのが好きになりまして、平日たまに出かけるようになりました。なるべく編み物以外のものを見たいなという気持ちがあって、また寄り道の途中に見つけるものにも期待しています。まあその過程で水曜日ぎっくり腰になってしまい、昨日も編み物禁止の一日を過ごしました。その間考える時間がたっぷりあったわけですが、私にとって編み物は目的ではなく、表現するための道具であるということがよくわかりました。今はなにを表現したいかを試している時間であって、楽しくもあり時に苦しくもあるという時間を過ごしているわけです。きっとなかなか見つからないから楽しいんだと思います。もしかすると見つからないかもしれないけれど、きっとそんなことはないと思います。そう思っていた方が楽しいし、同じような気持ちで取り組んでいる人たちに会うことも楽しい。心強い。私が最近なにかを見に行っているのもそういう同士みたいな人たちに会えることがわかっているからじゃないかと考えるようになりました。

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